サンプルで学ぶ Go 言語:String Formatting

伝統的な printf によく似た、良く出来た文字列フォーマット機能が Go にはある。 ここでは、文字列をフォーマットする例をいくつか紹介する。

package main
import (
    "fmt"
    "os"
)
type point struct {
    x, y int
}
func main() {

一般的な Go の値をフォーマットする、verb と呼ばれるフォーマット文字列がある。 ここでは、point 構造体のインスタンスを表示している。

    p := point{1, 2}
    fmt.Printf("%v\n", p)

構造体をフォーマットするとき、%+v を使えば構造体のフィールド名をフォーマット結果に含められる。

    fmt.Printf("%+v\n", p)

%#v と書くと、Go の文法でその値を表す文字列が得られる。 これは、その値を生成するコードが得られるということだ。

    fmt.Printf("%#v\n", p)

%T でその値の方を表示できる。

    fmt.Printf("%T\n", p)

真偽値も表示できる。

    fmt.Printf("%t\n", true)

整数値を表示する際のオプションが色々ある。 普通に10進記数法で表示するには %d を使う。

    fmt.Printf("%d\n", 123)

こうすると2進記数法になる。

    fmt.Printf("%b\n", 14)

これは整数に対応する文字を表示する。

    fmt.Printf("%c\n", 33)

%x は16進記数法

    fmt.Printf("%x\n", 456)

実数をフォーマットする際のオプションも色々ある。 %f を使うと標準的な10進記数法でフォーマットする。

    fmt.Printf("%f\n", 78.9)

%e%E を使うと科学で使う記法でフォーマットする(形式が少し違う)。

    fmt.Printf("%e\n", 123400000.0)
    fmt.Printf("%E\n", 123400000.0)

文字列を普通に表示するには %s を使う。

    fmt.Printf("%s\n", "\"string\"")

Go のソースコードのようにダブルクオートを文字列に入れるには、%q を使う。

    fmt.Printf("%q\n", "\"string\"")

整数をフォーマットするときに見たように、%x を使うと文字列を16進記数法でフォーマットする。 この場合、出力2文字が入力1バイトを表す。

    fmt.Printf("%x\n", "hex this")

ポインタを表示するときは、%p を使う。

    fmt.Printf("%p\n", &p)

数をフォーマットするとき、結果の幅や精度を制御したいことがよくある。 幅を指定するには % の直後に数を書けばよい。 デフォルトでは結果は右詰めで、空きはスペースで埋められる。

    fmt.Printf("|%6d|%6d|\n", 12, 345)

実数の表示幅も指定できるが、実数の場合は普通幅だけでなく、精度も同時に指定する。

    fmt.Printf("|%6.2f|%6.2f|\n", 1.2, 3.45)

左詰めにしたければ、フラグ - を使う。

    fmt.Printf("|%-6.2f|%-6.2f|\n", 1.2, 3.45)

表を作るときなどは、文字列の幅を制御したいこともあるだろう。 右詰めで幅を指定するには以下のようにする。

    fmt.Printf("|%6s|%6s|\n", "foo", "b")

左詰めにするには、フラグ-を使う。

    fmt.Printf("|%-6s|%-6s|\n", "foo", "b")

ここまでフォーマットした文字列を os.Stdout に出力する Printf を見てきたが、Sprintf を使えばフォーマット結果の文字列を表示することなく、単に返すことができる。

    s := fmt.Sprintf("a %s", "string")
    fmt.Println(s)

Fprintf を使えば、os.Stdout 以外の io.Writers に対してフォーマットした文字を書き出せる。

    fmt.Fprintf(os.Stderr, "an %s\n", "error")
}
$ go run string-formatting.go
{1 2}
{x:1 y:2}
main.point{x:1, y:2}
main.point
true
123
1110
!
1c8
78.900000
1.234000e+08
1.234000E+08
"string"
"\"string\""
6865782074686973
0x42135100
|    12|   345|
|  1.20|  3.45|
|1.20  |3.45  |
|   foo|     b|
|foo   |b     |
a string
an error

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