サンプルで学ぶ Go 言語:Line Filters

行フィルタはよくある種類のプログラムで、標準入力を読んで、それを処理し、結果を標準出力に書き出す。 grepsed はよく使われる行フィルタの例である。

ここでは Go で行フィルタを実装してみる。 このプログラムは入力テキストをいずれも大文字にしたものを出力する。 このパターンを真似れば、自分で好きな行フィルタを実装できるだろう。

package main
import (
    "bufio"
    "fmt"
    "os"
    "strings"
)
func main() {

バッファの付いていない os.Stdin をバッファ付きのスキャナでラップすると、便利な Scan メソッドを使ってトークンごとに入力を読み進められる。 デフォルトのスキャナは Stdin を行ごとに読み出すのだ。

    scanner := bufio.NewScanner(os.Stdin)

Text は現在のトークンを返す。 今の場合は、入力から読み出した次の行である。

    for scanner.Scan() {
        ucl := strings.ToUpper(scanner.Text())

大文字にした行を書き出す。

        fmt.Println(ucl)
    }

Scan でエラーが無かったか確認する。 なお、終端記号(EOF)が見つかっても、Scan はエラーとして扱わない。

    if err := scanner.Err(); err != nil {
        fmt.Fprintln(os.Stderr, "error:", err)
        os.Exit(1)
    }
}

実装したラインフィルタを使ってみるため、小文字で書いた行をいくつか含むファイルを作る。

$ echo 'hello'   > /tmp/lines
$ echo 'filter' >> /tmp/lines

ラインフィルタによって、各行は大文字になる。

$ cat /tmp/lines | go run line-filters.go
HELLO
FILTER

次の例:File Paths